今回は、投資に関する本3冊と、それ以外の分野のオススメ本を2冊紹介します。
投資の本はいろいろ読みましたが、毎回取り上げているこの3冊がベストです。
米国株投資に興味を持ち、このサイトまでたどり着いてるみなさんにとっては、おそらく今更なラインナップですよね。でも、読んでいない方がもしいるなら、必ず読むことをオススメします。
この中で、1つだけ買うのであれば、シーゲル教授の株式投資 第4版(通称緑本)をオススメします。株式投資の未来(通称赤本)を勧める人も多いですが、緑本のほうがより株式投資の原理的な部分についてより詳しく触れられていると思います。いいから答えだけ教えろって方は赤本を買っても良いと思いますが、当サイトのポートフォリオはかなり赤本の影響を受けているので、参考にしていただければ幸いです。
ちなみに、僕は緑本の元となっている英語最新版、Stocks for the Long Runの第5版を購入しました。第4版からアップグレードされている内容などは、このサイトでも紹介していくつもりなのでお楽しみに。
ウォール街のランダム・ウォーカーは、インデックス投資がアクティブ投資に勝る様々な裏付けが書かれているのと同時に、現代ポートフォリオ理論やα、βなどの概念の説明まで網羅されており、かなり勉強になりました。この本も、当サイトの重要な理論的支柱となっています。一部資金をつかって勘で取引をしたときにたまたま勝って、自分って短期トレードの才能があるかも?なんて思っちゃったときに謙虚に読み返す本としてもオススメできます。
投資本以外でも、普段僕が読んでいる本からオススメを紹介します。
米国の社会心理学者、ジョナサンハイトの翻訳本、「社会はなぜ左と右にわかれるのか」です。ここ数年で読んだ中では、一番興味を惹かれました。
著者の体験や思考の過程などを丁寧に記述し、後半の真理に肉薄していく展開は科学ミステリーとして分類することもできます。論理展開を追ってるだけでも楽しいタイプの本です。
ジョナサンハイトは、その結論として、6つの価値観を表した変数を用いて僕たちの世界でよくある対立──リベラルと保守の争いについて説明してくれます。一般に理性的であるとされるリベラル陣営ですが、氏の主張によるとリベラルにはいくつかの価値観が欠落しており、バランスがいいのはむしろ保守陣営であるとしています。著者も元々リベラルであったため、自省的な振り返りと共に記述されており、僕もリベラル寄りの考えを持っているので頷ける部分が多いです。<象と乗り手>、<チンパンジーとミツバチ>などのメタファーも豊富で、読みやすく書かれていると思います。
メタ認知に関わる本を読んで自分自信についての理解レベルをあげておくことは、株式投資でも役に立つことがあります。長期投資というのは、一度投資してしまえば作業としては終わりですが、あとはメンタルとの戦いです。自分にはどのような認知バイアスが働いていて、現実世界とどのようなズレがあるのかを知っておくと、それが今後の直感にも影響を与えます。
せっかくなのでもう一冊。
有名なので知ってる方も多いかと思いますが、進化生物学者のジャレド・ダイヤモンドによる「銃・病原菌・鉄」です。
歴史的には、ユーラシア大陸で文明が芽生え、ヨーロッパで文化が花開き、アフリカなどはヨーロッパ人に征服されてしまいました。これはヨーロッパ人が優秀で、アフリカ人は人種的に劣っていたせいなのでしょうか?
このような偏見にさらされていた人々の歴史観を一気に変えてしまったのがこの本です。地球がこのような歴史を歩んできた理由は、人種の優劣ではなく、地理的な要因、特にタイトルになっている「銃・病原菌・鉄」が重要なファクターだったとしています。
僕もまだ下巻を読んでいる最中ですが、上巻だけでも一定の理解を得ることができるし、歴史的な必然性追うことができて面白いです。小さい頃に受けた歴史の授業って、年号や言葉を覚えることがテストの点数を取るために重要でしたけど、なぜそのような歴史になったのかを考えることでより本質的な何かを学ぶことができます。
もし気に入った本があれば、ぜひ読んでみてくださいね!
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