出題編の記事のクイズにご回答いただいた方々、ありがとうございました。
Twitterで答えをメンションしていただいた方もたくさんいましたが、ネタバレしてしまうのも微妙かなと思って返信したりしなかったりしましたが、いろんな人にチャレンジしていただいて嬉しかったです。
さて、さっそく解説していこうと思います。
クイズの解答
僕が直感で解いたときの考え方はこんな感じです。
「どの家庭で子供をつくろうが、子供が生まれるたびにこの国に男と女がそれぞれ1/2の確率で増えること自体は変わらない。つまり平均的な比率は常に1:1である。」
これだけです。各家庭が「子供をつくる」とか「子供をつくらない」とかそれぞれ決断しているのはあまり重要ではなく、結局同じ出目が2つのサイコロを振り続けているだけだという考え方ですね。
もう少し数学的に書くなら、
「この国で生まれた子供の数をnとすると、男女が生まれる確率はそれぞれ1/2なので、期待値としてはこの国の男性の数は0.5nであり、女性の数は0.5nである。0.5n : 0.5n = 1 : 1なので、nの値に関係なく比率は1:1となる。」
というような感じでしょうか。
周りの方に話を聞いていると、数学ガチ勢の人は数式を用いて複雑に考えているような印象を受けました。笑
お馴染みカーネルさんの回答は、
「出産回数の期待値は、初項1、公比1/2の無限級数の和なので2回。カップルごとの出産について考えると、どのカップルも最後の出産は男児になるので男児の期待値は1、女児の期待値は2-1で1となって等しい」
でした。無限等比級数のイメージはこちら。
Twitterでも解答してくれた方はほとんどの方が正解でしたが、さすがみなさん優秀ですね!
どこが投資クイズなのか?
もしかしたらピンときた方もいらっしゃるんじゃないかと思いますが、なぜ僕がこのクイズを投資センスを問うクイズをして出題したのかを説明します。
僕がこのクイズを聞いて思い浮かべたのは、パチンコが好きだった旧友でした。笑
彼いわく、
「パチンコに勝つのは簡単だ。毎日勝つまで打ち続けて、少し勝ったら帰ればいい。パチンコはやめ時が重要なんだ。」
そういって彼はこれを翌日もそれを繰り返します。
───
これ、さっきの問題に似てると思いませんか?
彼は「一日ごとの損益」を重視した戦略をとっていますが、また明日も同じパチンコの台を打つのであれば、損益を一日ごとに区切る理由はなんなんでしょうか?
さきほどのクイズともっと正確に重ねるとするならば、彼の戦略は、「この国では各家庭において男の子の数が女の子の数を上回るまで子供をつくることにする」といった感じですね。でもやはりサイコロの出目は男と女だけしかないわけで、各家庭で同じサイコロを振り続けているわけです。
こんな話をするとさすがに、
「さすがパチンコなんかやってるやつはレベルが低い」
なんて思われる方もいるかもしれませんが、僕が思うには株式投資をしている人たちもたいして変わりません。
「利確のタイミングが重要」なんていいながら自分のポジションに利益がでたタイミングで利確してみたり、逆に「今はまだ含み損が出てしまっているから売れない」とか言って塩漬けしてみたり、各家庭に子供をつくるかどうかを延々と考えている人で溢れてませんかね?
ついこの間、どのタイミングでサイコロを振っても確率分布はたいして変わらないことを過去のデータを作って説明したばかりなので、そのあたりも含めて考えていただくと面白いんじゃないかなと思います。
今日はこんなことろで。
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