割安な職業と割安なセックス




昨日フォロワーさんで面白い人を見つけまして。

IDとかを書いちゃうと迷惑かかる可能性あるので興味あれば僕のアカウントから追ってもらえればと思いますが、つまりこういう人です。

  • 3流大で家賃1万築50年のアパートに済み、友人や親に常に借金をするような貧乏学生時代を送る
  • 体重は3桁で仕事もできないらしい
  • でも現在の収入は手取り1000万、資産数千万、会社支払の月10万くらいのコンドミニアム在住
  • 20歳前後の可愛い女の子とセックス三昧

このエピソードに真理性が宿る理由

はっきりいって、「イチローの成功哲学」というような本には何の価値もないんです。

もちろんイチローはものすごい努力をしてきたのでしょうし、僕自身、好きな選手なんですけども、優秀な人が努力をするのは当たり前です。

だって、自分に何かの才能があれば、努力をすればするほど自分の能力が伸びて、周りから褒められるんですよ。

スイッチを押すと餌が与えられる猿がそのうち餌を期待してスイッチを押すようになるのと同じように、それは自然法則に従ってるだけなんですね。

あとやたらと「グローブを大事にする」みたいなことが賞賛されたりしますが、グローブの手入れをしっかりすれば誰でも良い選手になれるとでも思ってるんですかね?アホくさい。

この辺の話はつい最近したばかりなので興味あればこちらをどうぞ(少し抽象度が高いですが)。

あなたの人生を変えるたったひとつの方法<前編>

2017年10月21日

あなたの人生を変えるたったひとつの方法<後編>

2017年10月22日

それに比べて、この話には凄みがあります。

がんばってもなかなか評価されにくいであろう人が自分の意志で考えぬき、手持ちのカードで効率的なプレイをした結果ですから。

しかも素晴らしいのは、この話は再現性が高いんですね。

天性の割安投資家

彼の戦略をそれぞれの分野で簡潔に表記すると、こういうことらしいです。

仕事

→どの業界は英語できないか。駐在員が高待遇なのに人集まらないか。社内ではどの資格持ちが少ないか。

セックス

→どこにいけば若くて可愛い子があまってるか。白いデブがモテるか。

投資

→どの銘柄が安いか。どの国が利益出してるのに放置されているか。人気があって人が群がってたら無視。

彼の思考は一貫してバリュー投資の思想であり、ブレがなくて美しいですよね。笑

それぞれ細かくみていきましょう。

割安な仕事、割高な仕事

実は、この話は以前うちのブログでもしたことがあるんですね。

能力の掛け算で自分にあった戦場を探そう

2017年10月9日

割安な仕事

世の中には、ITエンジニアも英語を話せる人も死ぬほどいるが、ITエンジニアでかつ英語を話せる人となると一気に数が減るよ、という話。

複数の能力を組み合わせで勝負することで、競争相手を減らすことができます。

彼の場合は、製造業のエンジニアで、英語が話せる駐在員のポジションを狙ったらしいです。

英語ができない人は、英語が話せるだけで凄いと思うかもしれませんが、英語って知的な能力じゃない(ただし読み書きは別)から誰でも身につけられるんですよ。

日本人で日本語が話せない人って、仮に偏差値30とかでもほとんどいないじゃないですか。

語学は運動と同じように慣れなので、勉強が苦手な人ほど比較優位になりやすい特徴があります。

また、駐在員という点もポイントで、能力のある人でも中には家族がいるし外国には住めないという人もいるんですよね。

自分の属性を生かした上手い目のつけどころだと思います。

割高な仕事

世の中には逆に、割高な仕事というものもあります。

必要な能力や労力の割に、給与の額が見合わない仕事です。

これはズバリ、趣味の延長にありがちな仕事で、例えば歌手、バンドマン、保育士、アニメーター、絵描きなどが該当します。

これらの職業は、要求される能力水準は高いものの、なりたい人が多すぎて需給バランスが崩壊し、「やりがい搾取」と揶揄されるような低額な報酬で働くことになるんですね。

僕は、子供に「将来の夢」みたいなものを語らせることがあまりいいことだと思わないのですが、原因はこれです。

子供が憧れるような職業は基本的に割高で、労力に見合いません。

もちろん、それを覚悟でこれらの職を選ぶというのであれば、個人の自由ですし何も文句はないんですけど、それは情報の非対称性がない状態での選択である必要があります。

自分の選択ではあるけど、こんなに待遇が悪いなんて知らなかった!ということにならないためにも、職業選択の際にはどれくらいの待遇が期待できるのかを知っているべきです。

割安なセックス

彼によれば、中国やベトナムの20歳前後の子は日本と同じ基準における美人が数多くいて、日本人は女の子に人気だが、競争相手は40-50歳の駐在員のおっさんなので20-30台なら無双できる、という話でした。

しかも、デブが可愛がられるので3桁体重でもいける、とのことです。

デブかどうかって、よく自己管理能力と結びつけて語られがちですが、実際はあれもほとんど遺伝とか環境要因が大きいと思っています。

ガリガリな人に食べ物に気をつけているかを聞くと、大体の人は普通に食べていると答えますし、むしろ太っている人のほうが食べ物には神経質です。

それぞれの人間には食欲という変数、危機意識という変数、太りやすさという変数が設定されていて、あとはほとんど自動的に太ったり太らなかったりするだけのこと。

先ほどのイチローの話と同じように、痩せることのできるために必要な労力や、それによって見込める利益が人それぞれ違うので、それで自己管理能力を測るというのはどう考えても不適切なわけです。

このことがあまり理解されていないために、ブス、チビ、ハゲなどはいじってはいけないがデブで笑いを取るのはオーケーというような風潮があってデブはかわいそうだよなってよく思います。

まあその話はいいとして、3桁体重ですら戦える場所があるというのは素晴らしい発見です。

さすがに体重がプラスに働くことはないだろうから、彼の場合はコミュ力的な要素がどの程度プラスになったかとかも興味深いですけど、ここでも一貫して自分の有利な土俵で戦う方針を踏襲してます。

割安な投資

最後は金融ブログらしく、ちゃんとお金の話題にしましょう。笑

割安投資というのは投資の世界でも一定のポジションが確立されていて、人気のある投資法です。

当サイトのポートフォリオでも、VBRが組み込まれてますね。

バンガード VBR 徹底分析 目覚ましいリターンが期待できる小型バリュー株ETF

2017年9月1日

ただし、僕の感覚で言わせてもらうと、株式投資における割安投資というのは、前述の割安職業、割安セックスよりはパフォーマンスが悪いですね。

資本というのはグローバル化とITの発展によって国際的な流動性が加速していて、割安な国があればすぐに資金が流れ込んでくる世の中になりつつあります。

それに比べると、職業やセックスに必要な人的な移動というのは言語的な障壁や移動のコストが高く、また職業選択の際も経済的な合理性以外の何かが重視される傾向にあるため、割安なものがそのまま放置されやすい傾向にあるといえます。

おわりに

人生というのはあまり出来の良くない運ゲーですが、彼のエピソードには僕らに理性の力を信じさせてくれる何かがあります。

職業の話もセックスの話も、より詳細に何と何の能力の組み合わせのコスパがいいとか、どこの国でどんな女の子を口説くのがコスパがいいとか、そういうデータがあったらもっと面白くなりそうですね。

そのうちそんな考察もしてみますかね。それでは。

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