収入斜線から見た各島評価




オーディンの祝祭、収入斜線から見た各島評価

このゲームにはいくつか拡大再生産の要素があるが、そのうち大きなものの一つが収入斜線による毎ターンの銀収入である。この時、プレイヤーを迷わせることになるのが、どの島を取得し、どの島から埋めていくのが効率的なのかという問題だ。本島を含めたどの島も最初の数銀は高効率だが徐々に効率は低下していくので、プレイヤーはどの順番でタイルを置くべきかと頭を悩ませることとなる。とはいえ、それぞれの島を見れば直感的に次はこれ、次はこれという風におおよその順番は理解できるものだが、より強固な確信を持ってプレイをするために各島の収入斜線の効率表を作成した。

表の見方について

効率とはある収入をその収入を得るために埋めなければならないセルの総数(ボーナスタイルは除く)で割った数だ。例えばこの効率が1であれば収入10を得るために必要なセルの数が10であり、0.1であれば収入10を得るために必要なセルの数が100であることを意味する。(要するに、1セルあたりの毎ターン収入である)

差分効率とは、直前の収入からその収入の差分を直前の収入に対する必要セルからその収入に対する必要セルの差分を割った数で、例えば本島の6収入→7収入では、増える収入が1なのに対して増える必要セルが15なので、1/15でおよそ0.7ということになる。

一つ断っておくと、当然これによって島の価値が全て決まるわけではない。点数、ボーナス、取得できるタイミングなどがあるので、あえて一面的な見方をするとこうなるというデータに過ぎないのでよろしく。

本島

収入 必要セル 効率 差分効率
0 0
1 2 0.50 0.50
2 4 0.50 0.50
3 15 0.20 0.09
4 23 0.17 0.13
5 33 0.15 0.10
6 44 0.14 0.09
7 59 0.12 0.07
9 75 0.12 0.13
12 93 0.13 0.17
15 113 0.13 0.15
18 135 0.13 0.14

本島で効率が一気に落ちるタイミングは、2銀→3銀で、その後7銀で下降のピークを迎え、12銀をピークに回復していく。とはいえ、2銀→3銀には赤1*2のボーナスタイルがあり、7銀までの間にも有用なボーナスが多いため、実際は6銀、7銀あたりのボーナスを埋めた後、他の島の効率の良いところを埋めてしまい戻ってきてコンプリートを目指す、というのが基本的なプレイだと思う。後半は収入ランクを1つずつあげていくのが難しいので、一気に埋めるための大きなタイルを用意しておいて、一気に18まで狙うことも多い。本島の後半は収入斜線効率も悪くなくて、しかも全て-1点のセルになっているので埋めない手はない。本島を途中まで埋めたのに最後まで埋めることができなかったというようなプレイは、全て失敗ではないかと思う。

シェットランド

収入 必要セル 効率 差分効率
0 0
1 1 1.00 1.00
2 5 0.40 0.25
3 10 0.30 0.20

スタートダッシュをきめて後半失速する、わかりやすいアグロ系の島である。本島の3点を超える効率で取得できる序盤のお手軽3銀の収入は大きいが、後に残される負債も大きい。青1*3のボーナスタイルの周りには-1点セルがなく、ボーナスを取るべきかも悩ましい。第1ラウンドでシェットランド、工芸のワーカー2で青2*2+1銀を取得する筋はカンタンに3銀までいけて、次ラウンドでシェットを3銀まで埋めることで序盤の加速スピードとしては優秀。ここで稼いだ銀と残された捕鯨船をどこまで拡大再生産に活用できるかがポイントか。

フェロー諸島

収入 必要セル 効率 差分効率
0 0
1 1 1.00 1.00
2 11 0.18 0.10
3 35 0.09 0.04
4 44 0.09 0.11

現時点で、僕がもっとも理解しかねる島がこれだ。収入斜線、盤面点ともに低く、唯一の価値はボーナス羊にあるのだが、羊を活かすには早期に繁殖させなければならず羊を入手するまでに最低でも38セル埋めないといけない。序盤の銀収入がかなり犠牲になるので、さすがにきつくないか。ウヴェ様のバランス調整能力への信頼が、僕のこの島への想いを支えている全てだ。

アイスランド

収入 必要セル 効率 差分効率
0 0
1 0
2 2 1.00 0.50
3 7 0.43 0.20
4 13 0.31 0.17
5 22 0.23 0.11
6 29 0.21 0.14
7 40 0.18 0.09
8 51 0.16 0.09

ひと目、バランスが取れていて良さそうな島。実際に良いのではないかと思っている。後半まで効率の良い収入斜線を維持しており、この島を取ったらかなりのタイル数をここに割くことになるため、本島+アイスランド+移住多め+小屋というシンプルな布陣が良いのではと考えている。ボーナスはすこし弱めだが、石+鉄が建築4ワーカーアクションをサポートし、移住と小屋に繋がるので手堅い。7銀、8銀目は本島とくらべても低効率なので注意。

グリーンランド

上(下を5までコンプ後)
収入 必要セル 効率 差分効率 収入 必要セル 効率 差分効率
0 0 0 0
1 2 0.50 0.50 1 0
2 7 0.29 0.20 2 4 0.50 0.25
3 16 0.19 0.11 3 11 0.27 0.14
4 27 0.15 0.09
5 35 0.14 0.13

斜線が2つに分かれているトリッキーな島であるが、下の斜線をおさえた後に上に移るのが自然なので、上の斜線を埋めるときの表は下の斜線が埋め終わっていることを前提にしている。一応ひっくり返るタイミングがアイスランドよりも後なので、より強力でもおかしくないはずなのだがいまいち良さが伝わってこない。4銀収入時点で必要なセル数は27で13のアイスランドに大幅な遅れをとっており、8銀収入時点でも必要セル数46で、51のアイスランドとそれほど変わらない。6銀収入までの速度がアイスランドのほうが大差で良いので、赤3*3のボーナスを主張とするしかないが、どうかなといったところ。

ビュルネイ島

収入 必要セル 効率 差分効率
0 0
1 0
3 3 1.00 0.67
4 8 0.50 0.20
5 17 0.29 0.11

3銀収入までの速度が3セルと突き抜けており、また5銀収入までの速度も17セルとアイスランド(22)と比較しても早い、良島。ただし、マルチプレイにおいてはシェットランドが現環境でそこそこ人気があるため、あまり見かけない気もする。また、最終的に5銀までしかいかずに盤面点もアイスランドよりも低いため、これだけだと終盤の寄せで一歩足りないだろうか。

バフィン島

収入 必要セル 効率 差分効率
0 0
1 1 1.00 1.00
2 4 0.50 0.33
4 14 0.29 0.20
6 22 0.27 0.25

6銀までのスピードは最速だが、登場が遅く盤面点もビュルネイ島と同じでアイスランド以下。お手軽3銀が取れるビュルネイ島とくらべて、メリットが少ないように感じている。-1点セルに囲まれた緑1*2は主張点だが、どうでしょうか。個人的にはあまり良い印象がない島。

 

以下、収入斜線のない島はテーマ上、割愛する。まだまだ僕自身のプレイ回数が絶望的に足りていないので、これからいくらでも評価が変わることはありえると思うが、できるだけ客観的な数字をベースにして考えてみたつもり。なお、数字はかなり物理的に数えたのでズレてる可能性はけっこうある。もし見つけたらツイッターで教えてくれると嬉しいです。

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ABOUTこの記事をかいた人

30代元システムエンジニア。 日本では経営学、アメリカで経済学や統計学などのビジネスを専攻。 趣味は株式投資からゲーム、音楽まで幅広く。 リンクフリーです、ご自由にどうぞ。