久しぶりにブログ村のランキングで最新記事の横の日付を見ていくと、ROKOHOUSEは50位までのサイトのうちで一番日付が遠く、もっとも更新をサボっているブログであるということがよくわかります。
これは僕に刻まれた怠惰のDNAのせいなので僕のせいではないのですが、それでもまだ上の方になんとなく位置してくれているのはいつもクリックしていただける皆様のおかげです。
本当にありがとうございます!!
まだボタンを押してもいないのに感謝してしまうこの手法、よくコンビニのトイレで「いつも綺麗に使っていただきありがとうございます」みたいに書かれているやつの真似なんですけど、こう書かれるとボタンを押さずに帰るのはなんだか失礼な気分になってきますよね?ね?
まあそれはいいとして、今回はバフェット太郎氏から献本いただいた「バカでも稼げる米国株高配当投資」の書評を書きたいと思います。
本の内容を単純に紹介するような書評は他の方も書かれているので、ROKOHOUSEらしく少々ひねくれた分析的な何かが書ければいいかなと思ってます。
献本について
僕は献本を受けるというのはこれがはじめての経験で、人生の中で達成しておきたい実績が一つ開放されたということでありがたい話でした。
これまでにバフェット太郎氏の名前をブログで出したときも割と好意的に書いていたつもりですし、そのあたりを鑑みると「さすがにこいつに書評を書かせても変な批判をはじめたりしないだろう」くらいに思っていただいたのではないでしょうか。
実際に僕は、はやくから米株ブログの可能性に目をつけ、毎日2つも記事を更新し、記事のネタを調達できるシステマティックな手法を構築し、高い筆力で読ませる記事を書き続ける氏には敬意を抱いておりますので、今回もその前提の上で書評を書いています。
ブロガーとして皆さんに言っておきたいのはですね、ブログのPVをあげるにはなんといっても更新頻度が重要なので、更新頻度が多いとどうしてもネタ切れに陥って記事の質が落ちるんですね。
ROKOHOUSEの記事も今年はゆっくりと書いてるので、去年の記事と比べるとひとつひとつの質がだいぶあがっている(少なくとも僕の中では)のですが、これは時間があるからです。
だから更新頻度の高いブロガーさんの記事はそれを踏まえて評価しないといけません。
バフェット太郎氏の投資法は言わずとしれたバフェット太郎10種への機械的な投資法ですが、彼は「みなさんはS&P500でもいいんじゃないんですか」というメッセージを頻繁に発しています。
つまり彼はほとんどインデックス志向の投資家であり、それは投資タイミングを素人が測るべきではないというような物言いからもわかりますが、このあたりはROKOHOUSEの立場にも非常に近いものがあるわけですね。
それにもかかわらず彼のブログに頻繁にテクニカルのチャートが登場したりするのは要するにネタ作りのためであり(だって投資タイミングを読まないならチャートなんて必要ないから)、基本的なスタンスとしてはインデックス投資家に近いわけです。
まあ細かい話をすれば考え方の異なる点もたくさんあるのではないかと思いますけど、少なくとも彼のアンチみたいな人が言ってるようなことよりも断然共有できる点が多いように思いますね。
バフェット太郎10種とその投資法について
例えばアンチの人に言わせると、「高配当投資はすでに富のある人、おじいちゃん向けの投資法だ。若いうちはグロース!!」みたいなことになるのですがあれは単にファイナンスの基本的な理論がわかっていない無理解に起因するものです。
意味がよくわからない人はトービンの分離定理などでググっていただければと思いますが(山崎元さんによる解説などもわかりやすいかと思います)、問題は高配当投資でリスク調整後の超過リターンが得られるかどうかですので、おじいちゃんは高配当がよくて若者はグロース!みたいな話はまともな投資家ならしません。
確かにインカムゲインにはキャピタルゲインと比べて、税金を先払いしなければならないデメリットなどもありますが、市場の平均的な配当金の額と高配当企業の配当金の額の差分は言うほど大したことがないので、僕たちの現実的な投資期間を考えればそれほど大騒ぎするほどの問題ではありません。
例えばVTIの分配が2%、VYMの分配が3%だと考えれば、課税が先になるといっても1%のうちの2-3割しか差分としてはないですし、これを問題にするならじゃああなたはバークシャー・ハサウェイみたいな無配企業しか買わないの?という話にもなります。
高配当の企業がこれまでに市場をアウトパフォームしてきたというのはよく知られるアノマリーのうちの一つですし、アンチの人々が飛びつくような近年たまたま好業績をあげているような株とは違って、ある程度長期に渡った実績のある投資法ですので、これをベースに機械的に積立投資をするというのは僕はそんなに悪い投資法だとは思いませんね。
もちろん、高配当のアノマリーがこれからも永続的に続くのかについてはわからないという他ありませんけども。
また、彼のルールに従えば買い付けるときにはもっとも割合の小さくなったものを買うことになっていたはずで、これは買付け時に自動的にリバランスをするようなものなので良いルールだと思います。
リバランスには利確とナンピンを行いながら投資成果を一定範囲に収束させる(最近の記事の言葉でいうと時間毎の投資額をできるだけ一定に保つ)効果があり、リスクを低下させるのに効果的です。
まあ、投資成果をきちんと公開し続けるという点もフェアだし市場平均を下回っていることを自分で書いている点なんかも僕は好感を覚えますが、ここ数年の実績としては不運なポートフォリオでしたね。
ちなみに彼のパロディ(?)として作ってみたROKOHOUSE10種は公開した2/2からの数字でVTIが3%ほどのリターンなのに比べて7.8%ほどのリターン(5/8現在)と好調ですので彼のポートフォリオと並行してこれからこちらにも注目していただければ嬉しく思います。
グッドラック
彼の文章は、読み手をきちんとイメージしながら書かれていることがわかって、僕としても勉強になるところがあります。
人間は固定的な人間関係の中で生きていくことが多いのでなかなか気づきにくいことですが、世代交代というのは現在進行系で毎日起こっていて、新しく投資をはじめる人というのは常に存在するんですよね。
「バカでもわかる」という言葉をつけていることからも投資初心者向けに書かれていることがわかりますし、「米株投資はスタバでフラペチーノを頼むくらい簡単」といったキャッチーなフレーズにもまだ投資を始めたばかりで不安な層を取り込もうという思いが伝わってきます。
彼のブログも「またこの話かよ」と思うような内容が多いのもそういうことで、PVを稼ぐにはその積み重ねなんだよなというのは僕もよく感じるのですが、僕は同じ話ばかり繰り返すのは自分が飽きてしまって無理なので今のスタイルに落ち着いてしまいました。
このサイトを読みに来るような方は彼の訴求したいターゲットとは違うような気もしていますが、彼の毒舌や「フット・ロッカー」などの米株勢お馴染みのキーワードは本の中でも健在なので一読してみてはいかがでしょうか。
これからも日本に住みながら資産の大部分の投資先として同じ米国を選んだ盟友としてやっていければいいかなと思います。
それにしてもあの笑顔で言ってたとはな。
グッドラック。
インカムゲインにはキャピタルゲインと比べて、税金を先払いしなければならないデメリットですが、楽天VTIとVTIを年間40万20年買った場合いくらくらい差がでるのでしょうか?楽天VTIは無配当ですよね?
無配当というか無分配ですね。
ええと、ちょっと条件は異なりますが次の2つの条件でテストしてみました。
100万円を20年間、無分配年7%のリターンで投資した場合
100万円を20年間、分配金2%年7%のリターンで投資した場合
結論だけいうと、前者が304.3万円、後者が297.6万円になりました。
分配金が支払われる度に20%の税金を取られる前提で計算しているのと、今適当にEXCELで計算しただけなので、正確かどうかはわかりませんが。
無配と比べてもこれだけの差だから、高配当と市場平均くらいの税金の差はほとんど誤差といえると思いますね。
グットラックって、こんなにイケメンだったのですね。
hiroakitさんの書籍も楽しみにしてます!
残念ながら僕が書籍を出すことはまずないですね!
まず声がかかりませんし、一般の人にウケる内容を書ける自信もありませんw
面白かったです!
VTIに関しては、外国税額控除も含めるとますます誤差の範囲になりますね。
いずれにせよ、「これからも日本に住みながら資産の大部分の投資先として同じ米国を選んだ盟友」という名言が響きました。思わず書き込んでしまいましたw
共にがんばりましょう!
お、このブロガー出版ブームの中、次の主役を虎視眈々と狙ってそうなたぱぞうさんじゃないですかw
コメントありがとうございます。
みなさん時には意見が違ったり煽り合ったり(?)もしますけど大きな枠組みでみたら同じようなもんですから一緒にS&Pの繁栄を祈りましょー。
いやいやw
目立つことは苦手なんで、出すならこっそり出しますw
そうですね、呉越同舟。一方で多様な意見は大事だと思います。
いろんなブログが存在してるのはいいことですね。米株ブログ増えすぎて米株ランキング常連ですら把握しきれなくなってきましたけど。
さすが目立つことは苦手といいつつ出版自体は否定しないという優等生的なコメントですねw
未だに毎日更新してるのスゴイなーと思いながらいつも眺めてますw
本も期待してます!