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楽天・新興国株式インデックス・ファンドとは?
投資対象は新興国全体に投資するVWO
楽天・新興国株式インデックス・ファンドは、最近新設された投資信託で、バンガード社のETFであるバンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(VWO)を投資対象としています。
ベンチマークはFTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ(含む中国A株)・インデックス(円換算ベース)ですね。
楽天VWOは、とても価値の高い投資信託です。
というのも、投資信託の新興国投資枠は信託報酬が割高だったため、同クラスに投資したかった人にとっては大きな手数料引き下げになるからです。
新興国枠で最安の信託報酬率
これまで、当サイトでオススメしていた新興国投資枠の投資信託はeMAXIS Slim 新興国株式インデックスで、信託報酬率は0.3672%でしたので、楽天VWOの0.2696%とくらべて0.0976%もの差がありました。
これを微差と判断するかはそれぞれの考え方があると思いますが、僕はそれなりに大きな削減になっていると思います。
楽天バンガードシリーズは、どれも投資先のETFのコストに0.1296%を足した額が合計のコストとなっています。
次に述べる通り、ETFと投信を比べたときの投信のメリットを考えればリーズナブルな数字だと思います。
ETFと比べたときのメリットは?
ETFというのは、まだまだ投資初心者にとっては敷居の高い商品です。
一定額分の枚数を買うためにはドル建てで何枚買うかなどを計算しないといけませんし、配当などもドルで払い出されるため自分で再投資を行う必要があります。
その点、この投資信託の大きなメリットのひとつは分配金が払い出されないため、このような配当再投資がすべて自動で行われることになります。
シーゲル教授は配当金をきちんと再投資することを大きなリターンを上げるための条件のひとつとして主張していますが、これは実際意外とめんどくさいもので、この手間と忘れるリスクがないというのはけっこう大きなポイントです。
またETF買い付けに必要な証券会社への手数料や為替手数料を考えれば、投資信託分のコストである0.1296%は決して高いものではありません。
投資信託であれば自動積立も利用できますし、その額も円建てで設定できるため、利便性が非常に高くなっています。
新興国投資が必要な理由
これからの世界経済の展望
シーゲル教授は、「成長の罠」という言葉で、新興国市場はしばしばバリュエーションがあがりすぎて成長しているのにもかかわらず低いリターンしか得られないことを指摘していた一方で、新興国への投資は欠かせないものである点を強調しています。
現在の全世界の株式市場の時価総額をそれぞれの国のシェアに直すと、アメリカが5割ほど、ヨーロッパ諸国が3割ほど、日本など他の先進国が1割ほどを占め、途上国のシェアというのは実は10%以下です。
ところが、株式市場ではなく、人口のシェアを見てみると先進国全体の人口は15%ほどであり、途上国のシェアは85%とまるで逆転します。
この先、情報通信革命と市場主義によって解き放たれたパワーが新興国の経済を押し上げていくのは間違いありませんが、2050年の株式のシェアを保守的に計算すると、次のような円グラフになると予想されています。
米国は中国に時価総額1位の座をあけわたし、日本の時価総額はインドの1/3以下になります。
途上国のシェアは10%以下の現在から、世界経済の64%を占めるようになると予想されているのです。
こうしたことからも、新興国投資は、長期投資を前提としたポートフォリオを考える上では外すことはできないと考えています。
バリュエーションを比べてみる
アメリカ株は割高だと叫ばれて久しいですが、新興国全体のPERは12.5とそれほど加熱していません。
ただし、有望だと言われているインドなどはPERでみるとだいぶ割高となっており、新興国の中でもバラツキはあるので注意が必要です。
成長の罠を避けて、リスクを下げつつ良いリターンを得るためには、バンガードのような分散度の高いETFによる分散投資がもっとも確実です。
つみたてNISAでも選べるようになるといいですねえ。
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